JLAR

諸島戦争

諸島戦争はPMCFで起きた戦争。

PMCFのあり方に関してアイル、ヴェフィス、リナエストの3国で政治的緊張が発生し、のちにユエスレオネ連邦が「リナエスト共和国はサニス条約加盟国である」として介入した。しかしリナエストは「サニス条約は既に破棄している」としてこれを拒否、アイル、ヴェフィスも連邦の介入をPMCFへの主権侵害として宣戦したことで構図はPMCF内の政争からPMCF対連邦の戦争へと移行した。この戦争は2016年8月に連邦がリナエストから撤兵したことで戦闘が終結し、2020年に講和条約が結ばれて終戦した。

概要

2014年にリナエスト内戦が発生するとPMCFの行政機能は崩壊寸前にまで追い込まれることになった。PMCFの議会や主要機関はリナエスト・オルス共和国のヅィンシュヒウに設置されていたが、内戦の発生とともにPMCF職員はアイルおよびヴェフィスへと避難し、業務を続行した。内戦が終戦してからもリナエストの情勢は不安定であり、PMCF職員はたびたびリナエストの反政府組織に交渉のネタとして拘束されたり、殺害されたりした。

2015年5月2日にアイル共和国首相のタカマ・ソラナはPMCFの本拠地をアイル共和国に移動させようとする提案を記者団の前で発表した。これはリナエスト内戦が起きた時に臨時の本部がアイルに置かれていたことを踏まえたものであった。

さらにリナエスト政府がPMCFの政治機能を分散しようとしないことに対し、国内の皇論宗教家の組織である皇論人集が「名実ともに官民共に迷っているのに何故心を閉ざし続けるのか」と異例にもなる非難の動きを見せたことで、アイル共和国内では自国へのPMCF本部機能の移動を支持する世論が形成されていった。

アイル共和国でのこのような世論の広まりに対して、ヴェフィス共和国では「PMCF本部はヴェフィスにこそ移されるべき」「PMCF本部機能の移動はアイル共和国の影響権拡大を目指したものであり、許されないもの」としてマスコミが大きな反感を見せた。これに加えてヴェフィス大公ジア・ドゥ・スキュリオーティエ・ア・シェルト=アンギル・ジキュリハイトが2015年6月2日に「移転先がアイルである必要は特にないのでは」と失言してしまったことから、この世論はそれまで中立だったヴェフィス国民にも瞬時に広がるに至った。なおこの失言の責任を問われ、ヴェフィス侍従長の1人が左遷されている。

一方、リナエスト政府はこういった論調に対して「自国は安定しており、問題はない」と主張した。

2015年7月12日にPMCF本部機能の移動を提案する「自治体決議5362号」をアイル共和国がPMCF議会に提出し、審議が開始されたが審議は紛糾し、リナエスト代表が出席しなかったり議場が過激派に襲撃されたりといった騒動が起こったことで、議論は完全に膠着することとなった。

しかし2016年2月13日、ユエスレオネ連邦が突然「リナエスト共和国はサニス条約加盟国であるにも拘らず紛争への対処を安保議に発議しなかった」としてリナエスト共和国に対する懲罰動議を行い、即日可決されたことでサニス条約軍(実態は連邦軍)がリナエスト共和国に侵攻を開始した。

これに対し、リナエスト政府は「サニス条約は内戦終結ともに既に破棄しており、連邦の侵攻は不当である」として連邦に宣戦、アイル、ヴェフィスも連邦の介入をPMCFへの主権侵害として宣戦した。リナエスト代表もPMCF議場に現れ「対連邦での団結」を主張し、他2国もこれに賛同、PMCF軍が組織され、リナエストに派遣された。

2016年8月に、連邦がリナエスト国内の反体制派を擁してリナエスト国内に傀儡政権を樹立し、「目的は達成された」として撤兵を発表、戦闘は終結した。

この傀儡政権はPMCF3ヵ国が協力して追討を行い9月には殲滅完了が発表され、再び自治体決議5362号の審議に入った。しかしこの追討に伴いリナエスト国内の反政府勢力が一掃されたことでリナエストの治安は決議が提出された当時に比べてかなり改善しており、PMCF本部はリナエストに引き続き置かれることで10月に合意が為された。

影響

リナエストの治安が安定したことでリナエスト本島のモンスター討伐に戦力が回されるようになり、人類生存圏の拡大が進んだ。

アイル、ヴェフィス、リナエストの3ヵ国はユエスレオネと戦争状態に陥り、対連邦貿易が停止した。この解消はレアルが首相に就任し、謝罪と講和が行われるのを待たねばならなかったが、外需自体は南サニスと外交関係を結んだことにより保たれた(当時の南サニスは四年戦争からの復興で物資を求めていた)。連邦は特にアイルからの輸入が途絶えたことで食糧事情が危うくなり、dyin産の穀物に輸出制限を課すことで乗り切ろうとした。当然これにより南サニスへの穀物輸出は厳しく抑制され、南サニスを統治していたウォルツァスカイユはユミリアへの嫌悪感をいっそう募らせることとなった。